コラム第23回 シリーズ仮想通貨最終回 ミネルヴァの梟
カテゴリ: お知らせ
作成日:2018年05月21日(月)
仮想通貨シリーズは今回で最後にしようと思います。
以前にも述べたように、仮想通貨の本質は通貨ではありません。しかしサトシ・ナカモトは自ら考案したブロックチェーンをよく理解したうえで、あえてはじめからそれを通貨として世に送り出しました。これをただの暗号技術として論文に記載していたなら、ここまで仮想通貨は広まらなかったかもしれません。それだけ通貨発行権というのは、世界を支配できる権力なのです。仮想通貨元年として昨年は世界中の人の注目を集めた仮想通貨ですが、いまださまざまな問題を抱えています。現段階で唯一使える道は国際送金だけといってもいいかもしれません。それ以外のことはまだほんとうに使い勝手が悪いのです。加えてつい先日、あるマイナー通貨で、偽造が難しいとされていたはずのブロックチェーンが偽造されてしまいました。もうこれは仮想通貨の根幹を揺るがす事態といっていいほどの出来事です。それでも相場はそれほど荒れていません。(時間を置いて荒れるかもしれませんけど)仮想通貨が今後どのような道をたどるのか、本当は誰もわからないのです。今起きていることは、ずーっと後になってからしか結論が出せないのです。まさにミネルヴァの梟といえます。それは仮想通貨に限ったことではありません。ただし一度発明された仮想通貨が消えることは絶対にありません。それは核兵器やインターネットやテロがこの世から絶対になくならないのと同じなのです。管理人T